ITAMI GREEN JAM’23が9/17~18まで開催されました。
昆陽池自治会として、16日のリハーサルも含め計3日間、会場周辺の生活環境への影響を最小限に抑えるために活動する主催者関係者とともに、騒音調査に同行し、音響の調整に協力しました。
<開催者側からの騒音対策の試み>
今回、6/21に主催側から昆陽池自治会に開催にあたり事前の説明会がありました。
主催者側からの配慮として、以下のことが実施することが報告されました。
1)音抑制スピーカーの使用を行い、「事前周辺音量計測」で定めた音量基準を元に、設定した音響以上が一定時間続くと強制的に音響を抑制する機能を備えた音響機器を使用。さらに一定以上の音が飛ばないように設定可能な音響機器を使用する。
2)ステージの向きを住宅の反対側にすることで、音響の影響を最小限にする。
3)昆陽池多目的広場、昆陽池草生地広場以外に、住友総合グランドも増やしステージを3つにすることで、各ステージの出演組数やLIVE時間を前回(2019年)と比較して約半分以下にする。
4)住宅エリアに最も近い昆陽池多目的広場は、音の影響が最も発生する「低音」が殆ど無い出演者を中心とする。
5)開催前日のリハーサルを含め、計3日間「周辺音量実側計測」を実施。イベントの音響を決定する。
<昆陽池自治会としての騒音対策への介入>
昆陽池自治会として、会場周辺の生活環境への影響を確認するため、5)の「周辺音量実側計測」に対して、同行させてもらうことになりました。地域住民の代表として、主催者側が考える測定状況と私たちが実際の体感に感じる音や、生活環境への影響に乖離(かいり)が無いように意見を伝えれるようにさせてもらうためです。
<周辺音量実測計測の実際>
1、 当日の測定の方法と評価方法
① イベント前日、昆陽池芝生エリア設置ステージから、イベント当日に発生する音量を模擬的に発生させ、 昆陽池自治会エリアにおいてイベント主催者が音量測定を行い、伊丹市、自治会住民が立会う。
三者協議により、ステージから発生させる適正音量を事前に決定する。
② ①にて決定された適正音量がイベント当日に守られている事をイベント主催、伊丹市、自治会住民の 三者により確認する。
③ ①②をもって、イベント終了後に振り返り協議会を実施するにあたっての記録を残す。
2.測定日、時間帯
適正音量基準 事前協議測定: 2023 年 9 月 16 日(土) 15 時 30 分
担当者が昆陽池公園芝生ステージ前に集合 ⇒ 測定場所に移動
・ 音が大きい場合、演奏場所でイコライザー(周波数毎に音圧レベルを調整する機器)を 調整し音を下げる。
・ 80~120Hz の低周波音の音圧レベルについては、演奏場所において周波数帯別の測定が 可能なアナライザーによる測定・記録を実施する。 (住宅地では等価騒音レベルを測定)
<適正音量基準 当日確認測定>
*最も音量が高くなる出演者を選択(1日当たり、1ステージ(約40分間)を測定)
(1日目) 9 月 17 日(日) 14:10~14:50「出演者:nayuta(ナユタ)」
(2日目) 9 月 18 日(月祝) 12:30~13:10「出演者:betcover!!(ベットカバー)」
3.測定者氏名 株式会社 MSI JAPAN
4.測定立会者 伊丹市空港・にぎわい課 担当者、自治会(高田会長)
5.測定場所 昆陽池自治会エリアの 2 か所とする ( 測定位置は添付図参照 )
6.測定器名称、能力 サウンドレベルメーター(30dB~130dB) (Model 33-2055、Model AR814N)
7.記録方法 三者立ち合い確認の元でパソコンにてデータ入力及び保管
8.測定結果
*添付の写真を参照
9.測定を終えて
9 月 17 日(1 日目) 苦情もなく概ね良好
9 月 18 日(2 日目) 11 時 10 分過ぎに最大音量となり、会員(1名)から苦情があった。 市役所にも苦情の電話あり 。 市からイベント事務局側に連絡があり音量下げる対応を行った 。
11 時 30 分の出演者を最大音量と予測し測定に臨んだが、前のステージで音を下げた効果もあり、立会時は目標値付近の値 58dB であった。
イベント終了後に振り返り協議会を実施し、次年度のイベントの企画の際に 役に立てて頂くようにしました。
10.今年度理事の感想
9 月 23 日(土)自治会の理事会で、GREENJAM 開催時の演奏音について意見を聴取しました。
・ ほとんど演奏音は気にならなかった
・ イベントに開催により昆陽池の知名度が上がる、効果も期待される
・ GREENJAM 開催1回目、2 回目の状況を知る理事からは、「 当時は、苦情が出て、開催 2 回目でスピーカーの向きを変更するなど行った。 今年はまったく問題にならないレベルに音量が下げられていた 」
などの意見がありました。
<各騒音の「dB」はどれくらい?>
文字だけでは、わからないため、各騒音値を調べてみました。
今回の「ITAMI GREEN JAM」の音響の測定結果は、おおよそ赤枠の位置に相当していたと言うことが分かりました。
ちなみに伊丹市では航空機の騒音レベルを常時モニタしているそうですが、2022年の最大dBの平均は、85(dB)であり、
一日平均の平均は、 66(dB)だそうです。
今回、昆陽池自治会として「ITAMI GREEN JAM」の開催に一部協力させて頂きましたが、以前に比べ主催者の地域住民への配慮がなされていたと思います。
しかしながら、イベント会場近くでは「うるさい」と感じられた方も多かったのでは無いでしょうか?特に夜間のお仕事をされている方で仮眠をされている方や、体調が優れずおやすみになられている方々などには、不快に感じられた方もいるかもしれません。
昆陽池自治会としては、今後も「ITAMI GREEN JAM」を楽しみにしている方だけでなく、逆の立場の方もいることを念頭に置き客観的な立場から主催者側に意見を伝えていきたい考えています。
いつも、昆陽池自治会の運営のご協力頂きましてありがとうございます。